2012年 04月 09日
マンガのあなた SFのわたし 萩尾望都・対談集 1970年代編/なのはな: 萩尾望都作品集
手塚治虫、石ノ森章太郎、小松左京など鬼籍に入られた方々との貴重な対談がおさめられてます。
70年代なので、漫画界全体が右肩上がりな感じが伝わってきます。また、
手塚先生が女性でSFを描く人が増えてきたとおっしゃって、今は女性作家がSFを描くのは全く珍しくないし、それから
小松左京さんが「「いま少女マンガが可愛いという時代から、それこそ女性の青春の何かをいろいろな形で語るところまできておりますね。今度は、それから先の女性の、生臭い人生みたいなものを踏まえたうえで描いていくというタイプが出てくるかもしれない。」とおっしゃってました。慧眼。
羽海野チカさんとの対談で、微妙な質感を描きだす話で、萩尾せんせいが
「霧、霧と思ってると腕から霧がホワァって出てくるはずなんですよ」
って、そうとしか言えないんだろうな―と、描く人同士で通じ合う様子が楽しかったです。
まだまだ生々しくて、結論めいたことは言えない震災後一年。
その、現時点での、奪われたものへの想いと、前へ歩き出そうとする重心移動が、
生々しいまま作品になってるように読みました。
70年代なので、漫画界全体が右肩上がりな感じが伝わってきます。また、
手塚先生が女性でSFを描く人が増えてきたとおっしゃって、今は女性作家がSFを描くのは全く珍しくないし、それから
小松左京さんが「「いま少女マンガが可愛いという時代から、それこそ女性の青春の何かをいろいろな形で語るところまできておりますね。今度は、それから先の女性の、生臭い人生みたいなものを踏まえたうえで描いていくというタイプが出てくるかもしれない。」とおっしゃってました。慧眼。
羽海野チカさんとの対談で、微妙な質感を描きだす話で、萩尾せんせいが
「霧、霧と思ってると腕から霧がホワァって出てくるはずなんですよ」
って、そうとしか言えないんだろうな―と、描く人同士で通じ合う様子が楽しかったです。
まだまだ生々しくて、結論めいたことは言えない震災後一年。
その、現時点での、奪われたものへの想いと、前へ歩き出そうとする重心移動が、
生々しいまま作品になってるように読みました。
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by tamaki_jnb
| 2012-04-09 23:16
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