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あさのあつこのマンガ大好き!/セタナ通信

あさのあつこのマンガ大好き!

あさの あつこ / 東京書籍

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書店で見つけて「やっぱり!」と思いました。
さのあつこさんの書かれる少年たちには、少女漫画に出てくる「こんな子いたらいいな」という面影を感じていたので。
これから少女漫画は何処に行くんだろう、とつぶやかれています。
救いの道はいくつもある、というメッセージを出し続けることじゃないかしら。

少女漫画の創成期は、現実から夢の世界に連れて行くこと、

次は、頑張っていいんだよ、女の子も上を目指していいんだよ、という励まし。

そして、私たちは傷付いていたのだと気付くこと。

でも、気付かされたまま放りだされて、
そこからどうしたらいいのか、傷のまま抱えて行くのか、はたして癒えることはあるのか、
自分に癒やす力があるのか、癒してくれる何かと出会えるのか、途方に暮れていました。

そして今は、答えはあるかもしれないよ、とか、
立ち尽くしていていいんだよ、とか、
今は真っ暗でも希望はあるんだとか、

地に足の着いたところから、多様な言葉が送られていると感じています。

あさのさん自身も心に希望を抱ける作品を作って行きたいと書かれていて、
同じ方向を目指してるんじゃないかな。

セタナ通信

野原 由香利 / 講談社

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バツイチのフリーライター琳子が、小さな息子と北海道の片田舎に引っ越して根を下ろし居場所とするまでのお話。
北海道の小さな町って、あちこちから人が吹き寄せられてコミュニティが出来ちゃう不思議な特徴があります。
アイヌの人、本州から開拓でわたって来た人たちの子孫、日本中からいろんな理由でやって来て居着いた人たちが、仲良くしたり反目したり。

不安を抱え、消耗して瀬棚町にたどりついた琳子が、周りの人にささえられて力を蓄え蘇って行くのが爽やかに書かれていました。

近所の人の手を借りて家の修理をして、畑もするし、雪かきもしなきゃいけないし、自分の手で暮らしを守る気持ちは町暮らしより強いだろうなー。
by tamaki_jnb | 2011-10-01 08:02