更年期少女

更年期少女

真梨 幸子 / 幻冬舎

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昭和51年から一年間、少女たちを熱狂させたあげく連載が中断した少女漫画「青い瞳のジャンヌ」。
年を経て、ネットを通じて集った同好の士のなかで繰り広げられたどろどろな人間関係と事件。
ちょっとミステリー風味。
中年女性の行き詰まり感満載の作品。いたたまれなくて斜め読みです。

少女の頃に愛した作品の同人誌を作る仲間たち。着飾ってオフ会に参加し、欧風のハンドルで呼び合い5千円のランチをつつきます。
裏ではそれぞれ夫からのDV,借金苦、介護、家庭不和などかかえていて、
夢々しい「ジャンヌ」の世界に逃避します。

すすけた現実の生活ときらびやかな少女漫画の世界のギャップ、それを割り切れない愚かしさと切なさ。
滲み出てくる 「こんなはずではなかった」という怨嗟は溶けたアイスクリームのように始末が悪い。

自分の足元が何かのきっかけでグズグズと崩れて彼女たちと同じ闇に飲み込まれるのが容易に想像できてかなーりゾクゾクしました。

真梨 幸子さん、「殺人鬼フジコの真実」も読みました。キモチワルイ小説書く方です。
小川洋子さん、松浦理英子さんと通じるきもちわるさです。
女性のどろーーっとした処理しきれない澱のような感情を掻き出した作品です。
そこに凄みをのせると桐野夏生作品です。
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by tamaki_jnb | 2013-02-27 23:00 | 女性

読書感想文書き散らし


by tamaki_jnb